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第10話:発明者が勝手に増えてます!

S電子日本研究所時代のある日の出来事である。部下のM君が

「主席、特許の発明者が勝手に増えてます」 とあわてて飛んできた。

事情を聞いて見ると、元々我々が日本出願した特許を韓国研究所が韓国出願し、その際に発明人に勝手に彼らの名前を追加して出願してあったのをネットで発見したと言うのだ。

S電子研究所では韓国でも日本でも研究開発の実績として研究論文発表と特許出願をとても重視していた。我々も有効と思われる考案については時間的な優先権を重視し先ず日本で特許出願する事にしていた。その後研究開発成果の一部としてクライアントである韓国研究所に出願権は譲渡される事になっており、韓国研究所側でどの国に出願しようと問題は無い。外国出願された場合は勿論出願の優先権は元々の日本出願の日時が優先される。

問題は出願の発明者名である。発明者欄に記載される名前はその発明考案を実際に成した人物名であり、発明者本人の名誉なのである。発明実施の権利を会社として譲り受けても発明者の名誉は犯してはならないのは常識である。発明が登録されれば発明者本人に立派な証明書を送付してくれる国もある程だ。

おそらく韓国研究所の連中が自分達の実績を水増しする目的で発明者に勝手に自分達の名前を追加したのだろう。百歩譲って、発明者に我々の名前も加えても良いかと頭を下げられれば渋々納得する事もあるが、無断で行うとは厚顔無恥も甚だしいのである。

早速駐在員マネージャーのK次長を呼んで事情説明し、他人の物は自分の物と言う考えは韓国標準なのかと問いただすと、彼は顔を真っ赤にして恥入り早速厳重に抗議するといってくれた。

彼が恥入ったのは同じ韓国人の厚顔無知な行動に恥入ったのかは定かではないし、その後韓国側とどの様なやりとりが有ったのかも定かでは無い。

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通信機器の高周波回路・部品の研究開発に携わって来た技術屋のブログです。現在は個人経営の技術コンサルタントを営んでおります。
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最近「ドローン」の無線応用技術についてスタディーを始めました。自動配達の為の自律飛行を補助する衝突防止レーダ等、興味深い分野です。
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​「ドローン」墜落事故が散見される中、現在は「航空法」に依って規制され、ラジコンによる「目視飛行」が許可されている様ですが、安全飛行の為には無線通信の確保が大前提となります。
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またRFD-Labホームページに掲載した技術解説記事のPDF抜粋も併せて掲載しますのでご興味のある皆さんは参照して下さい。

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