第14話:日本人なら良いよ!
ある時私は部下のS君と一緒に仙台にあるT大学の研究室を訪問した。
S君は携帯電話に使用される電子部品の研究開発をする業界では割と有名な工学博士である。今後の新規部品の研究開発課題に関してその筋で著名なT教授と一度ディスカッションして可能であれば産学協同研究開発も視野に入れて進めようと相談しての訪問であった。
T教授は名刺交換すると我々の名刺を見つめ開口一番「韓国の会社とはもう一緒に仕事しませんよ!」と機嫌の悪そうな顔で話し始めた。我々は慌てて理由を質すと次のような訳があると言うのだ。
教授の研究室に韓国人の留学生が来ていて韓国に帰国後S電子に入社したと言う。そこまではよいのだが、その元留学生はS電子入社後に教授の研究室での研究成果を教授に何の理りも無く韓国特許出願してしまった。その後どのようなやり取りが彼もしくはS電子と在ったのかは知らないが、その件に対して凄くご立腹の様子であった。
我々は教授お話を伺い、我々も「他人の物は自分の物」的な韓国人技術者の性癖を存分に思い知らされている手前「ありがちな事だな」と驚かなかったが、このままでは無駄足になりかねなかったので「我々の研究所は日本の会社で研究員もすべて日本人です。日本人の常識で仕事をしています」と必死に日本研究所の研究開発システムを説明し納得していただいた。
技術的な情報交換が終わった後教授は笑いながら大声でこう言ってくれた。
「日本人なら良いよ!」
帰りの新幹線でS君とは「トホホな一日だったな~」とぼやきつつお互いどっと疲れが出たらしく終始無言の二人であった。
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S君は携帯電話に使用される電子部品の研究開発をする業界では割と有名な工学博士である。今後の新規部品の研究開発課題に関してその筋で著名なT教授と一度ディスカッションして可能であれば産学協同研究開発も視野に入れて進めようと相談しての訪問であった。
T教授は名刺交換すると我々の名刺を見つめ開口一番「韓国の会社とはもう一緒に仕事しませんよ!」と機嫌の悪そうな顔で話し始めた。我々は慌てて理由を質すと次のような訳があると言うのだ。
教授の研究室に韓国人の留学生が来ていて韓国に帰国後S電子に入社したと言う。そこまではよいのだが、その元留学生はS電子入社後に教授の研究室での研究成果を教授に何の理りも無く韓国特許出願してしまった。その後どのようなやり取りが彼もしくはS電子と在ったのかは知らないが、その件に対して凄くご立腹の様子であった。
我々は教授お話を伺い、我々も「他人の物は自分の物」的な韓国人技術者の性癖を存分に思い知らされている手前「ありがちな事だな」と驚かなかったが、このままでは無駄足になりかねなかったので「我々の研究所は日本の会社で研究員もすべて日本人です。日本人の常識で仕事をしています」と必死に日本研究所の研究開発システムを説明し納得していただいた。
技術的な情報交換が終わった後教授は笑いながら大声でこう言ってくれた。
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