スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

韓国サムスンが日本人技術者引き抜き加速

韓国サムスンが日本人技術者引き抜き加速、人材戦略弱い国内勢 [4月23日ロイター記事]

原文抜粋 
韓国サムスングループが日本人技術者の引き抜き攻勢を強めている。巨額の赤字に苦しむ国内電機各社による事業縮小と人員削減。開発環境や処遇が悪化すれば優秀な技術者が自ら会社を離れても不思議はない。日本が先行する技術が人材とともに流出すれば、大きな競争力格差が生じかねず、逆境の今こそ持ち前の技術をビジネスに活かす人材戦略が必要だ。
<年収10倍の提示も>
‐中略‐
ある技術者に提示されたサムスンの処遇はこうだ。役職は取締役。年収は6000万~1億円で、契約期間は3~5年。年収とは別に、転職に伴う契約金が数千万円支払われる。専属秘書と運転手付きの車が支給されるほか、30坪超の家具付きマンションが無償貸与される。日本への帰省費用、家族の韓国への招待等も会社が実費負担する。
‐中略‐
<日本技術を研究、独自に発展>
‐中略‐
ただサムスンは現在でも多大な時間とコストを要する「開発設計(科学技術の開発)には力を入れておらず、その部分は先行メーカーをキャッチアップすることで補っている」(吉川氏)。何年もかけて生まれた新技術でも製品化されるものは少なく効率が悪いためだ。日本企業の開発設計レベルは高く、ここに日本人技術者が必要とされる意味がある。技術者1人を引き抜いても開発が進まないことも多いため、開発チーム丸ごとを引き抜くケースもあるという。ロイターはサムスン側に同社の人材引き抜き戦略について問い合わせたが、広報担当者はコメントを控えている。
<次の10年を生き抜く種>
‐中略‐
一方、サムスンでは、すでに年収アップを狙う転職者も現れている。実際、韓国では転職者による技術流出が今月発覚した。現地の警察当局は5日、サムスンの有機EL技術を流出した疑いで、LGディスプレーに転職した元サムスンモバイルディスプレー研究員の逮捕状を請求した。中国企業に同技術の製造工程に関する極秘資料を提供した疑いだ。有機EL技術はテレビなどに使われる次世代ディスプレーとしてサムスンが強化している。吉川氏は、転職者が増えているサムスンが「10年後、生き残っているかどうかわからない」と危惧する。関係者の間では、サムスンの日本人技術者引き抜きにはそうした事情もあるとみられている。
<手薄な日本勢の人材戦略>
‐中略‐
先のヘッドハンターは、「その場しのぎのリストラは自らの首を絞めかねない。やむを得ず手放す技術者でも、せめてグループ内の子会社やサプライヤーに再配置するなど自社に利益を還元できる場への移籍にとどめるべきではないか」と話す。経済産業省・知的財産政策室の石塚康志室長は「今は自分たちに必要なくても、競合にとって価値ある技術を持つ人材かどうかを分析するなど、日本企業は目に見えない人的資産の棚卸をもっと緻密にすべきだ」と指摘する。
‐中略‐

<筆者所感>

携帯電話を例にとって見ると2000年代初頭はサムスン製携帯電話に使用される部品コストの約70%は日本の部品会社が供給していた。従って当時はサムスンが携帯電話を売れば売るほど日本の部品会社が潤うと言うビジネス構図だった様に記憶している。また携帯外装プラスティックの金型技術等も稚拙で相当な部分を日本メーカーに頼っていた様だ。また当時例えばCDMA方式の携帯電話では莫大な特許使用料を米国のクァルコム社などに支払っていた。

当然携帯電話事業の世界的コスト競争に勝ち抜くために、日米に押えられている主要部品、金型技術、特許等の韓国グループ内での製造調達が模索される訳で、当時から躍起になってグループ内内製化を推し進めた結果、現在ノキアを凌ぐマーケットシェアまで成長したのであろう。

ただし部品を高品質で安定供給する為には、その製造設備があれば良いと言うだけでなく、所謂製造技術者のノウハウの蓄積が重要で、韓国人技術者が見よう見まねで一朝一夕でできるものでは無い。サムスンは記事の通り、日本人技術者を高額の報酬で一本釣りし、高額でそのノウハウを買うと言う戦略で成功したのだろう。韓国人技術者に技術課題を任せ結論を出すまでに3年も掛かれば首になるというせっかちな気質では、韓国人技術屋が地道にノウハウを積み上げる事は不可能であるからである。

最近の例ではLTCCと言うキャパシターを製造するグループ内企業に日本のM社から製造管理責任技術者以下複数人が引き抜かれたという話は余りにも有名だ。噂では責任者ハンティングに億以上の金が動いたそうである。その後そのグループ会社のLTCC製造ラインは不良率が激減し大変な成功を収めたそうだ。

もちろん人材流出したM社は今後ビジネス上の大きな痛手を被るだろうし、大金を手にした技術者たちもノウハウが韓国人技術者たちの手に渡った後の苦労は予想されるが、自由経済社会では良くある話だ。ただし日本人と言う括りでみればM社もM社を捨てた技術者たちにも良い話では無い。

サムスン電子自体からも近年中国企業への人材流出と技術持出が良く話題になるが、韓国自体では核心技術(何が核心か判らないが)の中国流出と競合企業への転職を法規制していて一定の歯止めをかけている。これは韓国自体が自分たちの性悪説を良く理解した法律の箍であるのであろう。日本においては当該法規制も無く長期不況も相まって正に現在は草刈り場の様な状況なのだろう。

日本人技術屋本人から見れば、個人の生活や老後の心配もあるであろうから、一番高く自分の技術を買ってくれる企業に転職することは本人の自由であるのでやぶさかでは無いが、彼らが欲しいのは将来的にどれほど能力があるかではなく、現在彼が持っている技術である事を肝に銘じ振舞った方が良い。

旧来の日本では基本的に終身雇用制であり技術屋も給料は安いが安定して働けて将来への展望も描け、金だけでは無い企業忠誠心、さらに世界経済をけん引していた頃の「日本のプライド」もあったのだろうが、庇を貸して母屋を取られた現状を見るにつけ、今後の日本再生へ向け、中韓両国との経済活動に関しては従来の「お人よし日本人」的な付き合い方を見直す官民一体となった強力な施策が必要な時期ではないだろうか?

<よろしければポチポチポチっと応援を>


にほんブログ村 科学ブログ 技術・工学へ
関連記事

テーマ : 研究者の生活
ジャンル : 学問・文化・芸術

trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

まとめtyaiました【韓国サムスンが日本人技術者引き抜き加速】

韓国サムスンが日本人技術者引き抜き加速、人材戦略弱い国内勢 [4月23日ロイター記事]原文抜粋 韓国サムスングループが日本人技術者の引き抜き攻勢を強めている。巨額の赤字に苦しむ...

コメント

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
プロフィール

RFD-Lab管理人

Author:RFD-Lab管理人
―――――――――――――
通信機器の高周波回路・部品の研究開発に携わって来た技術屋のブログです。現在は個人経営の技術コンサルタントを営んでおります。
​―――――――――――――
最近「ドローン」の無線応用技術についてスタディーを始めました。自動配達の為の自律飛行を補助する衝突防止レーダ等、興味深い分野です。
―――――――――――――
​「ドローン」墜落事故が散見される中、現在は「航空法」に依って規制され、ラジコンによる「目視飛行」が許可されている様ですが、安全飛行の為には無線通信の確保が大前提となります。
―――――――――――――
またRFD-Labホームページに掲載した技術解説記事のPDF抜粋も併せて掲載しますのでご興味のある皆さんは参照して下さい。

最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

検索フォーム
カテゴリ
最新記事
リンク
お問合わせ

名前:
メール:
件名:
本文:

訪問者(2012年2月15日から)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。