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部品発注後にキャンセル、サムスン電子に課徴金

部品発注後にキャンセル、サムスン電子に課徴金
パク・ユヨン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版/2012.05.23

韓国公正取引委員会は22日、サムスン電子が2008年から11年にかけ、取引先企業に部品を発注した後、不当に発注を取り消していたとして、課徴金16億ウォン(約1億1000万円)の支払いを求めた。企業の発注取り消しを理由に公取委が課徴金を適用するのは初のケースだ。

サムスン電子に部品を供給するA社は、2年前の10年初め、サムスン電子の調達担当者から「生産計画の縮小で、部品発注を取り消す」との電話連絡を受けた。A社は既に部品の生産を終えている状態で、しかも他社との互換性がないため、代替納入先を確保できなかった。A社は契約通りの納品を要求したいところだったが、取引関係が断たれることを恐れ、泣く泣く同意した。サムスンは数日後、別の部品を代わりに発注したが、発注額は当初の半額程度で、A社は結局数億ウォン(数千万円)の被害を受けた。

■不当キャンセル、3年で2万8600件

公取委はサムスン電子が過去3年間に行った150万件に上る発注内容を細かく調べ、2万8574件の不当な発注取り消しがあったことを確認した。総額は600億ウォン(約41億2000万円)相当で、いずれも取引先に責任はなく、特定機種の生産停止などサムスン電子側の事情によるものだった。

公取委は「取引先が製品の生産済みだったり、生産準備を終えていたりする段階でサムスン電子が独断で発注を取り消したのは、明らかに下請け法違反だ」と指摘した。

■サムスン、公取委に反発

これに対し、サムスン電子は報道発表を通じ、公に反論している。同社は「発注取り消しは下請け企業の同意に基づくもので、同意しない企業については、廃棄処理を覚悟で納品を受け入れた」と説明した。

サムスン電子は、公取委が発注取り消しと判断した2万8574件のうち、14.2%に当たる4051件は、発注取り消し後に取引先が同意せず、納期後に発注製品を受け取り、代金を支払ったケースだと指摘。残る2万4523件のうち78.4%の1万9234件に関しては、再発注が行われ、残る21.6%に当たる5289件については、取引先が完成品を生産していなかったため、直接被害はなかったとした。


サムスン電子関係者は「発注取り消しは、取引先の同意が前提となっており、下請け企業で被害を受けたところは1社もない」と断言した。

しかし公取委は、明らかに被害があり、サムスンには違法行為があったと指摘した。公取委関係者は「発注取り消しの大半は、納期後になされており、取引先は在庫負担、半製品や原材料の処理、生産計画への支障などによる付加的な被害を受けた」と指摘。その上で「再発注は発注取り消しそのものに対する補償とはなるが、付加的な被害への補償とはならない。再発注額が当初の発注額を下回った場合には、発注取り消しに対する補償も不十分だ」とした。

サムスンと取引関係にあるA社の関係者は、本紙取材に対し「いくら再発注があるといっても、本来の契約が履行されるのに比べ、さまざまな被害が発生する」と話した。

公取委はまた、発注取り消しに対する「同意」が事実上の圧力によるものだったとみている。公取委関係者は「調査では、やむを得ず同意した企業から証言を得た」とした。

サムスン電子関係者は「1日の間に同じ企業との間で、注文とキャンセルが何度も繰り返されるIT産業の事情に公取委の理解が足りない。ノキア、アップルなどの多国籍IT企業はいずれもサムスンのような発注システムを持っている。なぜ韓国の公取委だけがそれを問題視するのか分からない」と不満を語った。

<筆者所感>

高周波関連部品、特に携帯電話アンテナ関連での付き合いが長かった筆者はこの記事に対して、韓国国内のサムスン叩きと言う文脈かと思うのである。

今や携帯端末機の世界トップシェアを確保したサムスンにとって端末コストを決定する部品の購買戦略は非常に重要である。また多機種・大量生産を可能にする為の部品の発注・工場納入システムもまた非常に重要になってくる。サムスンにとっては現在の生産計画に対してジャストインタイムで部品業者から工場に部品納入されるのがベストであるわけで、その為に発生する摩擦はどこかで解消しなければならないが、部品業者側が泣くのが通例となっているようだ。日本でも昔トヨタとその部品納入下請け業者の関係が問題視された事があった。

例えばアンテナ等は一機種ごとに仕様が違うので、購買発注時にその機種の生産見込み生産量が提示され、金型費の償却等を考慮して納入単価が決定される。しかし携帯端末事業はアパレル業界的な側面もあり、発売後消費者に気に入られるいわゆる人気機種になれば最初の見込み生産量をかなりオーバーし納入されることもあるし、また逆に不人気機種であれば早々に生産打ち切りとなることも多い。

またジャストインタイム方式の工場納入に対応するためには部品業者の生産ラインではどうしても受注数量以上の在庫を抱える必要があるようだ。サムスン購買が一番嫌うのは工場生産に対しての納期遅延だからである。

一つの部品に対して複数の部品業者から納入させると言う複数購買の購買戦略を採用しているので、納期遅延の不具合を出した業者は次回からの受注に非常に支障が出てくるのは言うまでもない。

話しは変るが、2000年初頭頃は携帯電話の核心部品のかなりの多くは日本の部品業者が供給していた。現在の携帯電話事業部の社長もその頃は核心部品の安定供給を求めて日本の部品会社を訪問して頭を下げて回ったと聞く。

その後核心部品の安定供給、特に韓国内供給化が模索されたのだろう。サムスン電子をスピンアウトして携帯電話用高周波部品供給会社を興したP社などは、当時プレハブ工場で細々と活動していたが、現在では立派な自社ビルを構え、コスダックに株式上場するまでに成長した。

サムスン購買は同一部品を複数の供給業者で競争させる事で部品購入価格と品質向上を徹底させる。例えば一つの業者の部品が他社より性能的に優れているとすると複数購買の威力を発揮できないので、優れている業者の部品仕様や製造ノウハウ等を提出させ、その情報を他社に開示する。一昔前は日本部品の情報を韓国内育成子会社に開示し性能向上を図らせると言った事が頻繁に行われていた様だ。一寸日本では考えられない様な事ではあるが、そうして国内業者の育成を図って来た。

この様にしてサムスンの流儀を理解した上で言いなりになる家来会社を育てて来たのだ。勿論サムスンにとっても家来会社にとってもビジネス的にはウィンウィンの関係である事は間違いない。旧来は単なるアッセンブリー会社であったサムスンも今や全ての部品をグループ内や関連協力会社で調達できるまでに成長させ、今日の成功が在るのだろう。サムスン恐るべしである。

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通信機器の高周波回路・部品の研究開発に携わって来た技術屋のブログです。現在は個人経営の技術コンサルタントを営んでおります。
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最近「ドローン」の無線応用技術についてスタディーを始めました。自動配達の為の自律飛行を補助する衝突防止レーダ等、興味深い分野です。
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​「ドローン」墜落事故が散見される中、現在は「航空法」に依って規制され、ラジコンによる「目視飛行」が許可されている様ですが、安全飛行の為には無線通信の確保が大前提となります。
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